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【解説シリーズ】亜鉛について

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皆さんは亜鉛についてどれくらい知っていますか?

亜鉛は私たちの健康にとって非常に重要なミネラルですが、その具体的な働きや必要な摂取量、過剰摂取や不足による影響などについて詳しく知っている人は少ないかもしれません。

ということで今回は、亜鉛の基本情報から、日本人がどれくらい摂取しているのか、そして亜鉛が豊富に含まれる食品についてまで、幅広く解説します。

亜鉛の概要

まずは、亜鉛(Zinc)について簡単に解説します。

亜鉛とは、私たちが生きていく上で欠かせないミネラル栄養素の1つです。

亜鉛は、主に人の骨格筋や骨、皮膚、肝臓、脳、腎臓などに存在しており、人体には約2,000mg含まれています。1

どのように吸収されるか

亜鉛は、腸管(十二指腸や空腸)で吸収されます。2

吸収率はだいたい30%とされ、亜鉛の摂取量や同時に摂った他の栄養素(鉄や銅)などによっても変化します。

1日の推奨摂取量

亜鉛の1日の推奨摂取量は、成人男性で10~11mg、成人女性で8mgとなっています。3

また、女性に関しては妊婦の場合は+2mg、授乳婦の場合は+4mgしたものが推奨摂取量となります。

1日の摂取上限

亜鉛の1日の摂取上限は、成人男女とも40mgとなっています。3

通常の食事においては過剰摂取が生じることはないとされていますが、サプリや亜鉛強化食品などを摂取している人は過剰摂取になる可能性がある1ので、注意が必要です。

亜鉛の働き

亜鉛の主な働きは以下の通りです。

  • 体内で200種以上の酵素の構成や酵素反応の活性化
  • ホルモンの合成や分泌の調整
  • DNA合成
  • タンパク質合成
  • 免疫反応の調節 など

亜鉛は、酵素の構成要素であると同時に酵素反応を助ける役割を持っており、体の成長と維持に重要な役割を果たしています。

また、舌にある「味蕾(みらい)」細胞にも関与しており、味覚が正常に働くことにも関係しているみたいです。4

亜鉛の懸念点

亜鉛の懸念点としては、過剰摂取による健康上の問題が挙げられます。

亜鉛の過剰摂取によって以下のようなことが引き起こされることがあります。3

亜鉛を過剰摂取すると...

  • 貧血
  • 胃の不快感(胃痙攣など)
  • 吐き気、嘔吐
  • 食欲不振
  • 下痢
  • 頭痛 など

上記は短期的な過剰摂取による影響ですが、長期的に過剰摂取を続けると、免疫の低下やHDL(善玉)コレステロールの減少などの問題が引き起こされる場合があるようです。3

亜鉛が不足すると?

亜鉛が不足することで以下のようなことが起こる可能性があります。4

亜鉛不足になると...

  • 成長障害(タンパク質やDNA合成の機能不全による)
  • 味覚障害
  • 貧血
  • 食欲不振
  • 皮膚炎
  • 生殖機能の低下
  • 慢性下痢
  • 脱毛
  • 免疫力低下
  • 低アルブミン血症
  • 神経感覚障害
  • 認知機能障害

上記のように、亜鉛不足になることによって様々な健康への影響が出るようです。

もりま

亜鉛は様々な酵素と関わりがあるので、影響範囲が大きいのも納得ですね。。。

日本人は亜鉛不足?

結論、日本人は男性は不足気味なのに対し、女性は年代によって若干不足していると言えそうです。

というのも『令和元年国民健康・栄養調査報告』を見ると、

  • 男性(20~39歳)の平均摂取量は、9.1~9.8mg/日
  • 男性(40歳以上)の平均摂取量は、8.3~9.4mg/日
  • 女性(20~39歳)の平均摂取量は、7.3mg/日
  • 女性(40歳以上)の平均摂取量は、7.2~8.0mg/日

となっており、推奨摂取量である成人男性で10~11mg、成人女性で8mgに若干届くか届かないかぐらいだからです。

女性の場合、40代、60〜70代の平均摂取量は8.0mgとなっているので、この年代の人はしっかりと亜鉛が取れている感じですね。

もりま

まぁとはいえ全体的に誤差の範囲な気もするので、そこまで不足が深刻だとは個人的には感じません。

が、不足すると体の様々な部分で支障をきたすようなので、しっかりと意識して摂取を続けていきましょう。

亜鉛が豊富な食べ物

以下で、スーパーなどで入手しやすく、日常的に取り入れやすい食材をまとめてみました。

食品名亜鉛量(mg)
かき 養殖 生14
かたくちいわし 田作り7.9
かぼちゃ種子 いり 味付け7.7
ぶた 肝臓(レバー) 生6.9
ごま いり5.9
うし [交雑牛肉] もも 赤肉 生4.8
うし [交雑牛肉] リブロース 赤肉 生4.5
きな粉 全粒大豆 黄大豆4.1
あまのり 焼きのり3.6
アーモンド 乾3.6
ぶた [大型種肉] かたロース 赤肉 生3.2
ぶた [大型種肉] かた 赤肉 生3.1
しらす干し 半乾燥品3
加工品 かつお節2.8
わかめ カットわかめ 乾2.8
うなぎ かば焼2.7
らっかせい ピーナッツバター2.7
くるみ いり2.6
油揚げ 生2.5
らっかせい 乾 大粒種・小粒種2.3
糸引き納豆1.9
にわとり [若どり・主品目] もも 皮つき 生1.6
あおさ 素干し1.2
まさば 生1.1
まあじ 皮つき 生1.1
刻み昆布1.1
生揚げ(厚揚げ)1.1
あずき こし生あん1.1
ひじき ほしひじき 鉄釜・ステンレス釜 乾1
焼き豆腐0.8
食品成分データベースより作成

牡蠣が全食品の中でダントツに亜鉛の量が多く、2位が「かたくちいわしの田作り」で7.9mgとなっています。

ちなみに、「かたくちいわしの田作り」とは以下のような、おせちに出てくるたまに歯茎に刺さったりして痛い、甘くて美味しいお魚の料理です。

かたくちいわしの田作り

郵便局のネットショップより引用

上記リストの中からぜひ日常に取り入れてみてください。

体の機能維持の要となる亜鉛をしっかりと摂取しよう:まとめ

まとめ

  • 亜鉛は体内の酵素反応の活性化を通じてホルモンやタンパク質合成など重要な役割を担っている
  • なので、不足すると成長障害や免疫力低下など様々な悪影響が出る
  • ただし過剰摂取によっても体調不良や免疫力低下が起きることがある
  • 日本人は年齢や性別によって食事からの亜鉛摂取が若干不足している

今回はミネラル栄養素の1つである亜鉛について解説しました。

亜鉛は体内の酵素の構成要素であり、酵素反応の活性化を通じて私たちの体の様々な活動に貢献しています。

健康の維持には欠かせない栄養素なので、ぜひ意識して摂取していきたいものですね。

参考文献

1 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書

2 NST 栄養ひろばより

3 eJIM

4 健康長寿ネット

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