
- デートの時の店が決められない
- 何を食べるか決められない
この原因を解説していきます。
みなさんも彼氏や彼女とデートの時、何を食べるか決められない時ってありますよね?
そんな時、皆さんはいろんなことを基準に選んでいるかと思います。
例えば、近くのお店だったり、イタリアンや中華だったり。
でもなぜこんなことに悩むのでしょう?
実はこれは、「雑食のジレンマ」と呼ばれる人間特有の現象が原因です。
ということで、今回はこの「雑食のジレンマ」について解説し、その解決策について見ていきたいと思います。
これで、デートの時に迷わずにお店を決められるようになる、もしくは普段の食事をスムーズに決められるようになるかもしれません。
- 雑食のジレンマとは
- なぜ雑食のジレンマが起きる?
- 雑食のジレンマは近代の問題
- 雑食のジレンマの解決策
タップできる目次
雑食のジレンマとは
雑食のジレンマとは、簡単に言うと「何を食べればよいのかわからない」という混乱に陥っている状態のことを言います。
言葉を解体してみますと、
『雑食』は、肉や草、魚やキノコなど様々なものを食べることを意味し、
『ジレンマ』は、「こっちもいいしあっちもいい」といった感じでなかなか決められない状態のことを指します。
つまり、雑食のジレンマとは、雑食であるがゆえに選択肢が多すぎて何を食べたらいいのか決められない状態のことを指します。
なぜ雑食のジレンマが起きるのか
ではなぜ、我々人間に雑食のジレンマが起きるのか?
それは我々人間は本能ではなく、意思決定によって食べるものを決めているからです。
もちろん、自分の意思決定意外に無意識的に決めてしまっている場合もありますが、それについては以下をご覧ください。
人間以外に雑食のジレンマが起きない理由
実は、我々人間以外の動物は雑食のジレンマに陥ることがありません。
というのも、人間以外の動物は遺伝子的に何を食べるか決められており、それが手に入るときにそれを食べるようにできているからです。
例えば、牛や羊などの草食動物を想像するとわかりやすいかもしれません。
彼ら草食動物は草しか食べません。
また、どんな草を食べるかといったことも、においなどによってかぎ分け、食べるかどうかを選別しています。
したがって、彼らは私たちのように何を食べるかを決めるときに「これもいいし、あれもいいな~」といったジレンマに陥らず、目の前にある食べられる草を食べるのです。
一連の流れにするとこんな感じ。
- おなかが減る
- 食べ物(草)を探す
- 食べ物(草)を見つける
- 本能的に食べられるかどうかを見極める
- 食べる
といった感じになり、食べ物を見つけてから食べるまでに迷いなどの間が入る隙がありません。
一方、私たち人間は、遺伝子や本能で何を食べるのかを決められるのではなく、様々な選択肢からある基準に基づいて何を食べるのかを決めなければなりません。
そして、何が正しい食事(健康に良いもの)なのかも決まっていないため、何を食べてよいのかわからない状態に陥っています。
なので、流れにするとこんな感じになります。
- おなかが減る
- 食べ物を探す(どこでも手に入るが)
- 見つける
- 多数の選択肢に対面する
- どれを選べばよいかわからない
- 選ぶ基準を設けようとする
- 基準がありすぎて選べない
- 仕方なく何を食べるか決める
- 食べる
といった感じになります。
このように人間は食べ物を見つけてから何を食べるまでに、多数の選択肢と多数の判断基準に直面し迷いのプロセスが入ってしまいます。
この多数の選択肢と、多数の基準は上で紹介した動物たちにはなかったものですね。
もう一度草食動物の食べ物を食べるまでのプロセスを見てみると、
- おなかが減る
- 食べ物(草)を探す
- 食べ物(草)を見つける
- 本能的に食べられるかどうかを見極める
- 食べる
めちゃくちゃシンプルです。
こういった違いが我々人間を人間特有の「雑食のジレンマ」に陥れているのです。
雑食のジレンマは近代の現象?
とはいうものの、この「雑食のジレンマ」も比較的最近の現象であると考えられます。
というのも、近代以前の人類も雑食ではあるものの、手に入るものや文化的に受け入れられていたものを食べるしかなく、食事の選択肢は限られており現代のような「雑食のジレンマ」に陥ることはなかったからです。
例えば、明治以前の日本では、現在のように豚肉や牛肉は食べられていませんでした(1)。
これにより、それらのお肉を食べるという選択肢が消え、他のお肉か植物系、魚介類などに選択肢が絞られます。
また、食べ物の種類も地方で慣習的に食べられていたものやそこで取れるものに限られ、さらに選択肢が絞られます。(つまり、伝統的な日本食)
このように、近代以前の食事は文化や慣習的に食べられていたものに限られており、現代のような「雑食のジレンマ」は見られなかったと考えられます。
なぜ今、雑食のジレンマ?
では、なぜ現代私たちが「雑食のジレンマ」に対面しているのかの理由として、以下のことが考えられます。
- 供給の変化
- 価値観の変化
- 知識の変化
理由①供給の変化
まず、現在のわれわれが雑食のジレンマに陥っている理由の1つとして、供給の変化が挙げられます。
近代の技術革新によって食べ物の大量生産が可能になりました。
例えば、品種改良で同じ面積の田んぼから以前の数倍の量の穀物が取れるようになったり、より効率的で効果的な運営により、ダメになる作物が減ったりなどが挙げられます。
また、技術革新により、できた作物の保存期間も伸びたこと、遠くまで輸送できるようになったことなども挙げられます。
こういったことにより、その地では取れなかったものが食べられるようになったり、より安い値段で買えるようになったりと選択肢が増えたことが雑食のジレンマの要因となっています。
価値観の変化
そして、現在の雑食のジレンマの2つ目の理由として、価値観の変化が挙げられます。
近代のグローバル化によって、その地域では食べれられなかったものが選択肢に含まれるようになりました。
わかりやすい例を挙げると、日本の寿司が世界各国で食べられるようになりました。
以前海外では生の魚は気持ち悪がられていたのですが、寿司の広まりとともに受け入れられ食べられるようになりました。
また先ほども述べたように明治以前には食べられていなかった牛肉や豚肉を我々は普通に食べています。
これも西洋の文化を取り入れた結果の価値観の変化が原因であります。
このように、世界の異なる文化に触れ、価値観が変化することで今まで食べられていなかったものを食べるようになり、食の選択肢が増えていきました。
知識の変化
そして現在の雑食のジレンマの最後の理由として、知識の変化が挙げられます。
近代のインターネットやSNSの普及で、スマホさえあればいつでもどこでもいろんな情報にアクセスすることが可能になりました。
その結果何が起きたかというと、情報の飽和です。
つまり、いろんな情報にアクセスできるがゆえに、情報が膨大すぎて結局何が正しいのかわからなくなってしまっています。
例えば、「糖質を制限すればカロリーを制限せずに痩せられる」という主張がある一方で、「やせるにはやはりカロリー制限が大切」と主張するものがあったりと相反する主張がたくさんあります。
その結果、何が正しい食事法なのかがわからなくなってしまうのです。
以上の3つの理由から現在の我々は雑食のジレンマに陥ってしまっているのです。
雑食のジレンマから抜け出すには?
それでは、「この雑食のジレンマを抜け出すにはどうしたらよいのか」について私の考えをご紹介していきたいと思います。
手段1:消去法で行く
まず、雑食のジレンマを抜け出す方法の1つとして、消去法が挙げられます。
これは、特にカップルのデートの時や友人との食事の時に役立ちます。
この消去法を行う手順は以下の通りです。
- 何が食べたいと聞く・聞かれる
- なんでもいいから言う
例)マクドナルド - するとYESかNOか反応が返ってくる
- Yesの場合、それを食べる
- Noの場合、その選択肢がつぶれる
- 2に戻る
このような感じで、手当たり次第に候補を上げていくことで選択肢が消えていき、最終的に食べるものにたどり着くことが出来ます。
迷ったら、目の前にある店を提案してみましょう!
手段2:主義を決める
そして、雑食のジレンマを抜け出す2つ目の手段は、主義を決めることです。
この主義とはおもにベジタリアンやヴィーガンなど、食べるものの範囲を限定することです。
ベジタリアンやヴィーガンの人はお肉を食べないので、選択肢からお肉が消えることになります。
なので、自然と野菜や豆類、ナッツ類などに候補が限られてきます。
詳しくはこちら あなたもヴィーガンかも?ヴィーガンの定義と背景を解説
選択肢は少ない方が決めやすいので、これらの方法は有効かと思います。
しかし、日本ではまだまだベジタリアン用のメニューがレストランになかったりして、実践しづらいので私はフレキシタリアンをお勧めします。
フレキシタリアンとは、お肉などの動物由来のモノをできるだけ避ける人のことで、詳しい定義やメリットは以下の記事をご覧ください☟
詳しくはこちら 世界で注目されているフレキシタリアンとは
詳しくはこちら 最強の食事法『フレキシタリアン』のすすめ
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はデートの時に何を食べるか決められない理由として、私たち現代人が直面している「雑食のジレンマ」についてお伝えしました。
繰り返すと、「雑食のジレンマ」とは何を食べるべきかが確定的でなく、食べるものを選択する際にある種の混乱状態に陥ることでした。
そして、この雑食のジレンマが起きる理由として、我々現在の人間はあらゆる選択肢があり、そしてあらゆる基準によって食べるものを決めなければならない、ということでした。
このように、私たちの日々の「何を食べる?」問題も、少し学術的な観点からみると少し面白いかなと思い今回雑食のジレンマについてお伝えしました。
今度友人や恋人と「何を食べる?」という議論になった時は、この「雑食のジレンマ」を思い出し、話のネタにしてみてはいかがでしょうか?
そして、困ったときは今回ご紹介した方法を試してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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